ぼるとべい

伊豆と埼玉の見どころ紹介・雑文を織り交ぜて

ひとり暮らしの注意点 7

 

 アパートの近くにあった銭湯は、入浴剤のコマーシャルに出てくるような昔ながらのオーソドックスな設備だった。

 

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~ 文京区浴場組合 かねき湯 より ~

 

 実際、いつも湯船には入浴剤が入れられており、結構、気持ち良く入ることができた。子供の頃は面倒臭く感じていた風呂も、この頃から割と好きになった。

 

 端午の菖蒲湯や冬至のゆず湯など、季節に応じたサービスデーも企画され、そんな日の湯船は普段よりとても汚かった。常連客以外の人たちも大勢やってきて混み合ってしまうのだ。

 

 戦後、まだ内風呂が普及していなかった頃の銭湯は、こんな風だったのかな、とか思いながら仕方なく我慢して入った覚えがある。

 

 でも、こんなことよりも困ったのは、銭湯にも定休日というものがあり、毎週月曜日が休みだったことである。毎週月曜日は流し台で頭を洗うことになるのかと、しばらくは覚悟していたが、ある時、常連客の会話から後楽園の近くにスーパー銭湯があることを知った。

 

 幸いなことに、そのスーパー銭湯の定休日は毎週火曜日で、しかも営業時間は深夜1時半までだった。(当然、遅くまで残業したくなかったので、上司には黙っていた。)

 

 このスーパー銭湯はいつもの銭湯とは趣が異なり、薬風呂や電気風呂などもあって、中でも私は電気風呂を気に入っていた。肩こり・腰痛時に使う市販の電気治療器の強力型みたいな感じで、最初はおっかなびっくり痛いけど慣れると気持ち良かった。

 

 このスーパー銭湯までは、丸ノ内線に一駅乗って「後楽園」駅から歩くか、自転車だと12~13分かかったと思うが、週1回位ならそれ程おっくうには感じなかった。

 

 ただ、残念なことに、通っていた銭湯は両方とも、今は閉店してしまっている。